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独立行政法人国際協力機構(JICA)民間技術普及促進事業 エジプトの読みに困難を抱える人々を''誰もが読めて使いやすい''マルチメディア電子書籍で支援

2018.02.23

独立行政法人国際協力機構(JICA)
plextalk.png
民間技術普及促進事業
エジプトの読みに困難を抱える人々を
"誰もが読めて使いやすい"マルチメディア電子書籍で支援


2018年2月22日
シナノケンシ株式会社

 シナノケンシ株式会社(福祉・生活支援機器ビジネスユニット)(以下、シナノケンシ)では、「バリアフリーな読書環境をデイジーでトータルサポート」をスローガンに、デイジー(DAISYと表記、Digital Accessible Information SYstemの略)に準拠した電子書籍製作ソフトウエア『PLEXTALKProducer(プレクストーク プロデューサー)』を開発・販売しております。デイジー(DAISY)は、誰もが読めて使いやすいマルチメディア電子書籍の国際標準規格です。
 この度、エジプトの読みに困難を抱える人々を"誰もが読めて使いやすい"マルチメディア電子書籍(DAISY)で支援する当社の提案事業が、独立行政法人国際協力機構(JICA)「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」として採択されました。「PLEXTALKProducer」をアラビア語に対応し、本事業を通じてエジプトへの普及促進を図ります。この事業によって、視覚障がい・学習障がいなどの障がい者や、十分な学習機会がなかった非識字者など、従来の出版物では読むことが困難な人々に、知識・情報へのアクセスを保障するための課題解決に貢献してまいります。

PLEXTALKProducer.jpgのサムネイル画像
読書障害者のためのアクセシブルな
マルチメディア電子書籍(DAISY)
製作ソフトウエアツール
PLEXALKProducer (プレクストーク プロデューサー)

1. 背景
 シナノケンシが提案した「読書障害者用DAISY図書製作ソフトウエア普及促進事業」が、独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施する2017年度第1回「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」に採択され、2018年3月からエジプトでの本格的な活動を開始します。この事業は、デイジー(DAISY)(誰もが読めるアクセシブルなマルチメディア電子書籍の国際標準規格)に準拠してシナノケンシが開発した電子書籍製作ソフトウエア『PLEXTALKProducer(プレクストーク プロデューサー)』を、エジプトで普及促進することを目的としたものです。なお、当社は、視覚障がい者用の読書機「PLEXTALK(プレクストーク)」や、"誰もが読めて使いやすい"DAISY図書を読むためのソフトウエアや配信システム等を、日本、欧州、オーストラリア、北米、インド等と、販売地域を拡大しつつ、約20年にわたりビジネスを展開してきました。

●日本の状況・・・小中学校のDAISY教科書や副教材で「PLEXTALKProducer」利用が普及
 「PLEXTALKProducer」は、日本の全国視覚障害者情報提供施設協会に加盟している施設に、DAISY規格のコンテンツ(図書)を製作するためのソフトウエアとして導入されています。また、日本の読みに困難を抱える子ども達は、全児童・生徒のうちの少なくとも2.4%と推計される中、小中学校では、DAISY規格の"誰もが読めて使いやすい"マルチメディア版の教科書(以下、DAISY教科書)が普及してきています。このDAISY教科書を製作するためのソフトウエアとして、製作ボランティア団体に「PLEXTALKProducer」は使用されています。2018年1月末現在では日本全国で、約6,000名のさまざまな読みに困難のある子ども達がDAISY教科書を利用して授業に参加しています。教員が、重複障がいの子ども達のために、「PLEXTALKProducer」を使って自ら独自の教材を作って提供している例もあります。

●エジプトの状況・・・貧困による非識字者多く、学校教育でも読む権利を推進する動きが活発化
 本事業の活動地域であるエジプトでは、貧困層や地方に住む人々の教育では、学校を途中でやめてしまうことが問題となっています。初等教育を途中でやめてしまう率は、20%にも上ります。2012年の非識字率は24.9%であり、貧困層では3分の1を超える人が非識字者となっています。また、学習障がいなど、さまざまな読みに困難を抱える人々への支援が不足している現状があります。
 エジプトは、2008年に障害者権利条約を批准し、2012年から毎年、Information and Communications Technology for Persons with Disabilities (ICT4PWDs)に関する会議を開催。会議の中心となっているMCIT(通信・情報技術省Ministry of Communications and Information Technology)は、"One Thousand Schools for PWDs" (障がい者に対応した学校を1000校に増やすこと)を提唱しています。通常の学校でも特別支援学校でも適切なICT機器、プログラム、ツールを備えることを目標として活動を推進しています。
 良質なDAISY 製作ソフトがないために、"誰もが読めて使いやすい"マルチメディア電子書籍の活用が進んでいないアラビア語圏に、アラビア語に対応した「PLEXTALKProducer」の普及を図ることで、誰もが情報・知識を入手しやすい環境づくりに貢献し、ビジネスの拡大を目指すものです。

参考情報 (JICA ホームページ掲載情報への参照)
(1) 開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業について
(2) 第8回 民間技術普及促進事業で5件の採択を決定

2. 事業の内容
 本事業は、エジプトの知識・情報発信の拠点であり、インターネット情報の収集拠点としても世界的に知名度の高いアレキサンドリア図書館の協力を得て実施します。アレキサンドリア図書館は、「Taha Hussein  Library」という視覚障害者の利用に特化した図書館機能を持ち、DAISY規格の録音図書の製作と提供を7年間行ってきました。しかし、製作ソフトウエアのアラビア語対応が不十分だったため、視覚障がい者および広く読みが困難な人々に向けた、"誰もが読めて使いやすい"マルチメディアの電子書籍は、数冊が試作されたのみにとどまっています。

Bibliotheca Alexandrina.JPGのサムネイル画像
(アレキサンドリア図書館外観)

 本事業を通して、アラビア語に対応した「PLEXTALKProducer」をアレキサンドリア図書館に導入・技術移転し、また、アレキサンドリア図書館の職員を日本に受け入れて技術活用の好事例への理解を促進することで、"誰もが読めて使いやすい"マルチメディアの電子書籍製作の先導的モデルケースを構築します。この成果をアレキサンドリア図書館で2回開催するセミナーで発表し、現地政府および地方自治体関係者、障がい者団体、関係国際団体との個別面談により、広くマルチメディアの電子書籍の有効性について理解促進を図り、ニーズの掘り起こしと連携可能な事業を調査する計画です。


主な活動計画
(1) 2018年春頃
  第1回アクセシブル・マルチメディア・セミナー開催(エジプト国アレキサンドリア市)
(2) 2018年夏頃
  日本へのアレキサンドリア図書館職員受け入れ。図書館、障害者支援団体、学校等を訪問予定。
(3) 2018年秋頃
  第2回アクセシブル・マルチメディア・セミナー開催(エジプト国アレキサンドリア市)

PLEXTALKProducerについて
(1) PLEXTALKProducerとは読書障がい者のための"誰もが読めて使いやすい"マルチメディア電子書籍(DAISY)製作ソフトウエアツールです。マルチメディアDAISY図書は、音声・文字・画像を同期させて読めるため、視覚障がい者・学習障がい者等、従来の印刷された教科書・教材・書籍・雑誌を読むことに困難がある人々にとって有効な、知識・情報の提供手段です。
(2) 販売価格(日本)
  45,000円(税込48,600円)
  90日間の無料体験版があります。
(3) 製品ホームページ


3. アレキサンドリア図書館の本事業に対する期待
 アレキサンドリア図書館より、本事業に対する期待として、以下のコメントを受けております。

【アレキサンドリア図書館のコメントの要約】
 アレキサンドリア図書館は、エジプトで初めての視覚障がい者および読みに困難を抱える人々のための図書館を開設し、アラブ世界での"誰もが読めて使いやすい"マルチメディア電子図書(DAISY)の出版に対してリーダーシップを発揮してきました。
 このたび、日本とエジプトの協力事業に参加し、シナノケンシと共同でアラビア語対応の電子書籍製作ソフトウエアに取り組むことができることをうれしく思っています。
 アレキサンドリア図書館のアラビア語図書製作の知識と、日本のマルチメディア電子書籍(DAISY)製作の技術で、アラビア語の書籍が"誰もが読めて使いやすい"マルチメディアDAISYの形で製作され普及することにより、アラブ世界において、障がい者を含むすべての人に向けた出版と、読む権利と情報の公平な利用に関する理解や支援が促進されると期待しています。


Taha_Hussein_Library_1.pngのサムネイル画像
(Taha Hussein Library 室内の様子)


Taha_Hussein_Library_2.pngのサムネイル画像
(Taha Hussein Library 室内の様子)

参考情報 (アレキサンドリア図書館 ホームページへの参照)
(1) アレキサンドリア図書館ホームページ
(2) 視覚障害者向け図書館 Taha Hussein Library のページ

4. 今後の活動
 "誰もが読めて使いやすい"マルチメディア電子書籍(DAISY)を使用した、読みに困難を抱える人々への継続的な支援の定着と拡大が、ビジネス展開のうえで最も大切な要素となるため、ステークホルダーとの関係を維持し、継続的な技術支援を行う必要があります。本事業を通じて、良質なアフターサポートの提供と、アラビア語で現地商習慣に沿った営業活動を行うことができる、信頼のおける現地代理店を開拓し、ビジネスの定着を図ってまいります。
 将来的には、配信システム、再生ソフトウエア、再生ハードウエア機器商品の投入に対し十分な市場が醸成され、新たな商材の販売の可能性が広がります。さらに、エジプト周辺のアラビア語諸国への横展開を目指します。


◆お問い合わせ先 
〒386-0498 長野県上田市上丸子1078
シナノケンシ株式会社  広報チーム 畑 典之
TEL:0268-41-1800(本社) 090-1535-2214(広報携帯)
FAX:0268-43-0010 E-mail:kouhou@skcj.co.jp
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